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2010年3月30日 (火)

勝手に佐々木ゼミ~マニフェスト政治~

佐々木毅学習院大学教授の小論文より。

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○マニフェスト自体が、大舞台のシナリオ全体を仕切るものではない。

○その時々の支持率によって動揺しがちな最近の政権を見ると、
長期的な政策を実行するためには、「選挙」と「マニフェスト」という
道具立てで政権を打ち固めるしかない。

○マニフェストの役割は2つの側面から理解する必要がある。

○その第1は、政党との関係である。

○マニフェストは、政党内部を鍛え、一体性を高め、規律化する
ための道具である。

○選挙前に党内で入念な政策議論を行い、政権獲得後
あらためて議論することなく、その具体化に取り組むという
政権運営スタイルは、時間が不足気味な日本政治において
重要なポイントである。

○また、マニフェストは政党経営にとっての大切な手がかりであり、
これを活用する覚悟と知恵がなければ、日本の大政党は
「訳の分からないもの」になりかねない。

○第2は、有権者との関係である。

○政治の予見性は元来高くはないので、マニフェストは政権運営上の
諸々の考慮に従って、一定程度再調整され、それによってのみ
初めて「実行可能なもの」になる。

○再調整後、しかるべき国政選挙の際に説明し、審判を仰ぐことが
求められる。

○マニフェストが政権を支えるものとして有効に機能するためには、
その内容に加え、確かな目測能力を持ってそれを実行する
政治的なリーダーの賢明さが必要。

○マニフェストは有権者と政策の重要な方向性についての「絆」を
作り出す。

○この「絆」が重要な役割を果すのは、有権者に厳しい内容の政策を
問う場合であり、その時初めてマニフェストはその真価を発揮する。

○マニフェストがサービス合戦のカタログと陰口をたたかれている
うちは、政党はマニフェストの可能性を駆使したとことにはならない。

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残念ながら、鳩山連立内閣は「訳の分からないもの」になってしまった
のではないでしょうか。
枝野さんがいる内閣なんで、あまり言いたくないのですが・・・

以前にも書きましたが、連立政権マニフェストを掲げて選挙を
戦ってない連立内閣、「参議院多数派工作」が目的の連立内閣
なんて長持ちするわけがありません。

じっくり腰を据えて、「4年間の政権公約なんだ!」と覚悟を持って
割り切れば良いのに、焦って功を急ぐもんだから、
崇高な理念のもとつくられた「子ども手当て」や「高校無償化」が
ただのバラマキサービスとダメ出しされるわけです。
ホントはそうでないのに、とにかく参院選前に現金給付すれば
選挙に有利だという卑しい考えに思ってしまいます。
「カネで票を買う」的な印象を受けます。
かつての民主党マニフェストとはそういうものではなかったはずです。

あと、まさに「子ども手当て」や「高校無償化」などの政策を
丁寧に説明し、多くの支持のもと実行するための重要な体制
づくりである政治主導化法案は全く目処が立っていません。
これこそ民主党マニフェストの上位にあったはずなのに。
全く嘆かわしい。

民主党参院選マニフェストの議論はごく少数の一部の人間で
始めたようですが、それでいいんですかね?
連立内閣としてのマニフェストはどうするんですかね?
参院選後がどうなるか予測不可能ではありますが、
それこそ選挙後また一から連立内閣政策課題の議論を積み上げて
合意を得ていかなければいけないのは、あまりにも生産性が
ないような気がしますが・・・

トップリーダーにも賢明さがないですね。
賢明さもなければ、真剣味も感じられない。
こんなに深刻な課題が山積しているのに夫人と小旅行ですから。
ホントに「覚悟」があるのか、と言いたくなる。

党内は党内で、マニフェストを有効に駆使しているかと言うと
NOと言わざるを得ない。
やっぱり政党に政策調査の部門がないのは異常です。
「マニフェストなんて二の次」「選挙に政策なんて要らない」と
言わんばかりの幹事長様
の力のみで政策も含めた党内を
規律統制しようとしているわけですから、政党力が付いている
なんて全くもって言いがたい。

はあ・・・
こんな政党じゃなかったのに・・・

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